スカイ・クロラ

あまりに虚無であったので、本ばかり読んでいました。
スカイ・クロラ」は非常に読みやすい本です。
あとがきに書いている通り、本を読むことに対するリハビリにはいいです。
内容はあまり語らないようにしたいのですが、意外とヒントが少ない。
舞台設定の人物描写が少ない。つまり変な自己紹介がない。
その上、最後はいきなり……なんです。
シリーズ化することを考えてそういう風な感じにしたのかな?なんて思ってしまう。
大きな世界観を作りえることには大成功しているので、
シリーズを全部読んでみたい気にはなる本である。
確かにアニメ映画化してもあまり外国には受け入れられないと思う。
日本的な不安定情緒が端々に感じられるためで、
このモヤは日本的な気候でしか出ない…という表現が正しいと思う。
六月の重苦しく、雲が早く流れる空みたいだ。ひゅうひゅうと耳を掠める風。


虚無だったのにもかかわらず、これだけすんなり読めたのだから、
「本当に読みやすい本」なのだと思います。表現が的確であっさりしているので。