電話は鳴らなくていい日に鳴るものだ。

今日は漠然とした目標とともに歩を進めていると、
何にも考えていない人々からつまらない電話ばかりがかかってくる。
安定した日々を過ごしてはいけないという、何かの警告なのだろうか。
「お前らで対応してくれ」って内容ばかりなので、
本当にそう言葉で言ってみようか、と思ってしまった。
そう言ったところで彼らでは対処できない内容ばかりなので、
結局僕が動かなくてはならない。


電話対応は意外と簡単な仕事だ。そこには現実がないから。
壊してもいいならあっけなく壊してしまえるから。
現実は違う。現実はゴミを出すにしても有料だ。
顔が出ると責任が出る。まだ名前だけだと話題の一つでしかない。


優柔不断な人間は僕だけでいい。
僕だけがそうであれば僕を責めるがいい。
でも、そんな人間があまりに多すぎて優柔不断が個性のようになってしまう。
だから、この世の中はあまり生きやすくないのだ。
そんなに生きやすくなる必要はないが、こんなに息苦しいのは結構である。