モンハン。
今日、とあるパン屋に行く。
というか、パン屋みたいな一画があるコンビニに行く。
矢上の本格的なパン屋より、ここの方がシンプルかつ美味しいからである。
パックのコーヒー牛乳を片手にもち、
トングとトレイをもってパンの棚の前につく。何を買おうか迷う。
隣には2歳ぐらいの女の子とその両親とおぼしい男女がいた。
年の頃なら30手前、夕方5時前に両親が揃っている…というのに若干の疑問を感じた。
自分の思い出に夕方5時前に両親が揃っていることはお盆と正月ぐらいしかない。
今日は雨も降ってはいないし、特に週末でもない。
その小さな子供はトレイを持って目の前の一番低い棚に陳列されている
ドーナツ類に熱いまなざしを送っている…が、親たちはそれ以外のものに
興味があるらしく、傍にはついているが気に留めていない様子である。
僕はいつものミルクパンとカレーパン、それにチョコドーナツをトレイに載せようと
トングを下の棚に伸ばした。すると、その女の子が「うぅん」と言葉を漏らした。
トングはそのチョコドーナツを掴み、トレイに向かって動いていた。
そして、トレイに着くか着かないかのときにズボンが強く引っ張られた。
その女の子である。そして、その親よりも若干年食った僕に
「あめ!」と言った。あめ?
女の子は眉間に皺を作りながら、僕のズボンを引っ張った。
…ああ、「ダメ」ってことか。私のだから買うなってことか。所有概念がないわけね。
そのうえチョコドーナツはまだ3つぐらい残っている。
つまり、まだその所有概念がないことに対して母親あたりからの
「ダメよ、そんなことしちゃ」ぐらいの反応はあるはずである。
…
…
え、ないの?
これは、もしかして何の躾も出来ない親じゃなかろうな…。
触らぬ神に祟りなし。その女の子の視線を完全無視することにした。
そのうち「ダメよ、そんなことしちゃ」はあるはずだと。
…なにも反応がない。僕はもうそのことは諦めてその場から離れ、レジの前に並んだ。
すると、女の子がトングを取ろうとしはじめた。
トングはトング置き場に上から刺さっている。
つまりその女の子が取ろうとしてもなかなか取れないのである。
その瞬間、トング入れごと地面に落下、トング飛散。
親は子供をそんなにも怒らずいそいそと回収。
元のとこにトング入れを置き、そこに刺している。
…いやいや、そこに戻すと次の客が使っちまうだろう…。
「こちらにください。洗います!」店員に注意される両親。
僕は清算が終わったので、この異様な空気から逃げ去るように自動扉に向かった。
すると目前に何事もなかったかのように女の子がいる。
それもレジの前のエリアにベビーカーがあり、その中の子供と遊んでいる。
は?コンビニの中にベビーカー?
僕はこのベビーカーなるものが大嫌いだ。
ベビーカーを広げたまま電車に乗るなんて行為は言語道断だと思う。
親だったらオンブに決まっているだろう、と思う。
というか、赤子を街中につれて回ることすら意味が分からない。
躾できていない幼児をバスに乗せる行為も反対である。
どんなかわいい子供でも躾ができていないと単なるモンスター。
親だったら叩いて直せ。