リストラと「それでもボクはやってない」

今日は朝からぼんやりしたまま、午後3時になっていた。
明日の仕事の段取りをしなければならない。
服を着替え、現場まで車で向かう。
現場にて、家主の親戚の方であるおばあさんに出会う。
おばあさん相手だと話がしやすい。
おじいさんだと正論が通じない人間がいるので、多少戸惑う。
            
ガソリンスタンドに寄る。このガソリンスタンドは来月あたり個人経営から
グループ統括になるそうで、全員リストラの憂き目に遭うらしい。
面接はあるそうなので、多少は助かりそうだ。
しかし、おっさん達には再雇用の目処はほとんどない。
ガソリンスタンドの店員は特殊な仕事でないために、
たやすく再就職先が見つからない仕事だ。
僕はあえてそこでそのことに触れなかった。
日曜日の夕方は誰もが憂鬱だ。
笑点」のテーマを聞いてもあまりいい気持はしない。
サザエさん」のテーマもしんどい。
                       
こないだ買ったDVD「それでもボクはやってない」を観る。
僕はこのような裁判ものが好きなのだなぁと思う。
森田監督の「<39> 刑法第三十九条」も好きな映画の一つだ。
個人的に周防監督の過去の作品は好きではない。
でも、今回の作品は良く仕上がっていた。カットイン、カットアウト。
もたいまさこさんのお母さん役がいい。普通にいい。
「それでも…」の内容は、要約すれば痴漢冤罪ものである。
誰もがその「どちらの」被害者になりえるのだ。
一人は痴漢された女性側。
一人は痴漢冤罪を受けた側。
前者に対しては絶対に後者への責任問題がある。
痴漢された側は「確実に」痴漢した人間を捕まえなければならない、と思う。
ベッキーみたいに単に捕まえるだけではいけない。
その人間は本当に痴漢したのか確証を得なければ、
痴漢された側よりも極めて厳しい状況に追い込まれてしまうのである。
しかし、そこには被害者しかいない。
二人の被害者を比べれば誰も女性の味方になるだろう。
本当に痛々しい映画だった。小日向さんの演技が辛辣だ。
これは…ハリウッドのリメイクがあるなら内容を大幅に変えるだろうな…といった、
日本映画ならではのエンディングになっている。
ぜひ、コーヒー飲み飲み観てみてください。