暑いのは分かっている。

暑いのは誰もが知っている。しかし、その質の違いを分かってもらえない。
僕の腕は真っ黒になって、Tシャツは汗びっしょりになって、
満たされない気持ちは膨らんで、蝉の鳴き声に撒き散らされる。

なんかのドラマでこんな台詞があった。
「好きの反対は嫌いじゃない。嫌いにはまだ存在がある。本当の好きの反対は無視されることだ」
なんとなく分かる。

今欲しいものは何?なんて聞かれると非常に困る。
金は欲しいが、今のこのモヤモヤを壊せるくらい無いと困る。
今欲しいのは「2人まで殺していい免罪符と銃」だ。
僕はそれさえあれば今すぐにでも北九州に飛んで行き、一人の男に数十発の銃弾を打ち続けることだろう。アイツはもう40になったのだろう。死んでも悔いはないだろう。この痛みに、この苦しみに耐えうるなら銃の弾にいっそ命を奪われた方がマシだ。

それはあくまでも空想の話だ。現実にはありえない話だ。
しかし、僕は「殺すために生きている」。
そう簡単に幸せそうな話をするな。そのために僕は「2人」と言ったんだ。