Kの壁(1)

今から2回にわたって書かれること、
それはフィクションだと思って構わない。いや、でもそう思って欲しい。
僕はこんなあいまいなフィクションを書くのは初めてだ。
リアリティーを感じる表現もあるだろう。でもそれは真実ではない。
とりあえず、フィクションである。現実などないのだ。
                             
人は壁というものに守られていることがあると思う。
僕はたまにその、とある壁から飛び出てしまいそうになる。
その壁は「キチ○イの壁」(今後Kの壁と呼ぶ。)と呼んでいる。
もう壁なんて通り越してしまった感じになって、
「こっちのKにいらっしゃい」なんて思うこともある。
僕はマトモな人間なんていないと今でも思っているのだが、
マトモとか日常とかいうものから次元を超えてしまうときがある。
それが、Kの壁だった。
                            
この間、僕はどうやら気づかないうちに汚名をつけられていて、
一部の人間から犯罪者扱いされていた。
その話をすれば特定されてしまうので、ここでは書かないことにする。
僕は毎日何かしらに戦っていて、その倫理たるものを
超えないように(Kの壁を越えないように)頑張っている。
でも、僕はついにKの壁を越えなければならないときに
きてしまった…と思った。本当の次元を超えてしまった僕は
社会では生きていけないことも理解している。
必死で自分を抑えてもがき苦しんだ。
Kの壁を越えた人間は、もはや想像できないことまで
答えを出してしまうのだから。
                                   
もう僕はその濡れ衣を背負うことにした。
みみっちい人間のことなどどうでもよくなってきていた。
僕を犯罪者に思っている人間はそのエリアにしか存在しない。
もしも、その枠をはみ出す風評があるかもしれない。
そのときはもう仕方が無い。僕はKの仮面をかぶり、
答えを出すかもしれない。
そのときは、もう仕方の無い話になっているだろう。