不自由。

人間は本当に自由を手にすると、
生きては行けないという。
不自由さが目的を造りだし、
身体から存在が遊離せずに済むらしい。
村上春樹もそう書いている。
因みに、「海辺のカフカ」読みました!って
女性が言うと、「あの場面も読んだのか…」と
すこし恥ずかしくなる。…
まぁ、その話は置いといて…
僕や他の人にとって目的というのは
ある意味自分を制限してしまうのだ。
「さあ!文章書くぞ!」と思って書き出すと、
話が前に進んでいかないもんだ。
話をすぐに目的である結論に持っていこうとするので、極めて一方向のベクトルを持たざるを得ないのだ。
今、僕は「入院」という不自由のなかで
自由を感じている。
この不自由を取り除くと、
すぐさま「仕事」という不自由が現れる。
透明人間も道路を横断するのが難しい。
こうなれば、透明人間も不自由なのである。

この文章を書いていると、
30代後半の女性看護士がやってきて、
タメ口で「大丈夫?」なんて言ってきた。
Sっ気たっぷりである。
これも僕にとっては不自由である。
そっちの気がないからであろうか?