仕事とは

この齢になり少しずつわかることがある。
ほかの人間ならもう既に理解し終えている事項かも知れない。
僕といったら大雑把で、現実逃避にかけては選手権に出ても
おかしくないほどだからなんと言われても仕方の無い話だ。
                                                
内容といえば「仕事とは何ぞや?」という定義である。
昔話したMRAの人間から言うと、
「プロ同士がリンクして一つの輪を作ることによる、共存」
みたいな理屈になるのだが、僕が思うにそれは正論のようなまやかしで、
手っ取り早く言えば「ある程度の苦痛を及ぼす還元」であると思う。
この「ある程度苦痛を及ぼす」といったところで、
僕らは様々な、公平不公平な弊害を被り、戸惑うのである、と。
                                         
仕事には選択の自由があるという方がほとんどではあるが、
行き着くところ、次元は同じである。
アルバイトばかりやれば、アルバイトに執着する。運転に執着したり、
人と触れ合わない仕事に執着するのである。
事情が重なれば先細りになっていくし、
上を見上げれば重力のような圧に苛まれてしまう。
                                          
僕はそこには人間性というよりも欲というものの方が
傾向としては現れてしまうことに気づくのである。
「仕方なくこの仕事に就いてしまった」のではない。
欲がその仕事に就かせたのである。そう思うと笑えてしまうのである。